小山由美メゾソプラノリサイタル

緊急事態宣言が解除になったタイミングでようやく県境を越えて、今日はこちらの演奏会に行ってきました。
Hakujuの歌曲 #1
ブラームスの愛と死
~ 小山由美 メゾ・ソプラノ
Hakuju Hallのコンパクトなシートに、ほぼ満席の観客。私にとっては2年ぶりに近いこの状況。こんな風だったんだよな、2年前までは!
小山由美先生の演奏は言うまでもなく素晴らしく。ホールを満たすppからfまでの声の響き、表現。ゾクゾクする沢山の瞬間。佐藤正浩さんの巧みなピアノ伴奏も相まって「愛と死」をテーマにしたブラームスのプログラムに浸りきることが出来ました。交響曲的な最後の4つの厳粛な歌でプログラムを締めた後、アンコールに用意されていたのは、最も小さな歌曲「子守唄」という粋さ。小さな宝石のような作品から宇宙のような作品まで、ブラームスの全てを1つのコンサートで見せていただいた、そんな気がします。
Hakujuのサイトに、この演奏会に向けて由美先生からの素敵なメッセージがありましたのでシェアいたします。
【メッセージ】生涯に渡って歌曲、合唱曲など多くの声楽作品を作曲してきたドイツ・ロマン派の巨匠、ブラームスを今回取り上げました。元々歌曲の母体となってきた民謡音楽を数多く世に選出してきたブラームス、その民謡集は地方の方言で歌われ、私達に素朴な旋律で語りかけます。親しみやすいブラームスの歌曲集ですが、若い頃から詩を愛してきたブラームスの声楽作品の中には、 “詩が先か、音楽が先か” という常に世に問われてきたその答えが、詩と音楽の完璧な融合という形で現れています。しかし同時にヴァイオリン・ソナタ 第1番の原型となった “Regenlied” 雨の歌や、ブラームスの生涯の最後の作品となった、4楽章になる交響曲を彷彿とさせてくれる “4つの厳粛な歌” を聴く時、歌曲(リート)という枠を遙かに超えた世界に私達を導いてくれることでしょう。小山由美
演奏会の詳細は、下記リンク先をご参照ください。
https://hakujuhall.jp/concerts/detail/3022