凛々しくも、もの悲しい琵琶の響きと語りに包まれた時、平家物語の渦中にいる錯覚を覚えました。
「生き生きと伝えられたら」とインタビューの中で何度もおっしゃった後藤幸浩さん。
擦り撥やハタキ、アルペジオ(何という奏法でしょうか)など多様に展開された奏法。そして語り。一つの琵琶とは思えない体験でした。
酒餅合戦は後藤さんの真骨頂。
古典の現代風アレンジが見事。
アンコールの「歌えや歌え」は薩摩琵琶奏者の仲澤一美さんも加わり、より華やかに…
後藤さんが私のスキャットをピンク・フロイドの “The Great Gig in the Sky”を彷彿とさせるとおっしゃってくれた(笑)のは素直に嬉しい。
私は自分の中で新年の目標を立てていたので、今回の演奏からその目標に少しでも近づくものだったことを願います。
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聖加とゲストの月1サロンライブVol.29 後藤幸浩(薩摩琵琶)
2024年1月7日(日)15:00
場所 : ナーブルホームサロン
撮影 : TooNe Art Design トーンアートデザイン
音響 : 野武 大誠
アクセサリー : 渡邉 佳苗(Canape)※
メイク : 中島 由美(B.A.L beauty laboratory)
企画 : Naable Music Planning ナーブル音楽企画
※川口聖加のみ
<プログラム>
那須与一
酒餅合戦
竹田の子守唄※
休憩15分
後半
インタビュー 約15分
「平家物語〜波の下にも(壇ノ浦)」※
「弾琴」 (北村透谷 詩)
アンコール
「歌えや歌え」⚪︎
※+川口聖加
⚪︎+仲澤一美(薩摩琵琶奏者)
<プロフィール>
●後藤幸浩(薩摩琵琶)
正派薩摩琵琶最後の名人といわれた普門義則 (普門院紫城) に師事。古典を修業しつつ琵琶、アルト・サックス、ドラムズによるグループ=ARAFAで活動。東京ニュー・ジャズ・フェス、NHK総合「われら新音楽人」などに出演、渋谷ジャンジャン他で公演。ARAFA解散後は、琵琶本来の弾き語りを追求。2022年公開の劇場版アニメイション「犬王」 (湯浅政明監督)、TVアニメイション「平家物語」 (山田尚子監督) の琵琶監修・演奏を担当。「犬王」はゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、23年には監督らとロス・アンジェルスへ渡航。平家物語、薩摩琵琶の古典の他、古語、現代語、方言を駆使した、濃密な語り物・歌が持ち味。
●川口 聖加(ソプラノ)
新潟大学および同大学院にて声楽を専攻した後、オランダ王立音楽院のソロ声楽科にて学び、演奏家ディプロマを取得し卒業。歌曲、オペラ、バロック声楽曲、宗教曲、現代曲など幅広いレパートリーを持ち、日本国内外で演奏活動を行う。CD「リラの花咲くころ」、「タケミツ・ソングス」をリリース。ドイツリート研究会「ノイエ・クレンゲ」会員。Music Theater Group tuttiY(ミュージックシアターグループ・トゥッティ)代表、混声合唱団アルクス指揮者。笛吹音楽祭合唱指導者。合同会社ナーブル音楽企画代表。オンラインサロン「川口聖加のうたサロン」主宰。Facebookグループ「フォルテピアノ倶楽部」管理者。noteでは川口聖加 / 歌と身体の研究室に執筆。「文化が育てば街は変わる、人は変わる」をコンセプトに、甲府近辺に100席の音楽ホールを誕生させるために活動中。