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2つの演奏会のはしご

2月19日(日)は2つの演奏会のはしごを。

1つはキングスウェルホールで行われた「Spring Concert 女性作曲家の歌曲を集めて」。山梨大学の片野 耕喜先生(テノール)、池山 洋子先生(ピアニスト)ほか、山梨大学ゆかりの演奏家の皆さん(ソプラノ高橋 侑希さん、ピアニスト市川沙絵さん、ホルン奏者渡邉 純子さん)が出演。そしてゲストがソプラノのタニア・アスペルマイヤーさん。

オランダでも結構歌ったクララ・シューマン、ファニー・メンデルスゾーン、アルマ・マーラー。懐かしく、またこれら日本でなかなか聴くことの出来ない歌曲を、お知り合いの方々の素敵な演奏によって聴くことができ、特別な時間に感じました。片野先生の端正で伸びやかなテノール、池山先生の何層にも聞こえる立体的なピアノ伴奏、侑希さんの安定感ある立派な歌唱、沙絵さんの瑞々しいキラキラしたピアノ伴奏、そしてアスペルマイヤーさんの歌曲は初めて聴きましたが、留学中によく聞き、慣れ親しんだドイツやオランダ系のオーガニックを極めた発声と歌唱!そうそう、この声だった。オランダで学んだメソッドが一気に思い出された瞬間。出演者の皆さんの素晴らしい演奏を聴き「歌曲ってやはり良いな」と思えた時間でした。

アスペルマイヤーさんによる素敵な日本歌曲のアンコールを聴いた直後に移動したのは、Marche de Canape Apartmentで行われたチャンティー前田 栄子さんpresentsの「ロジウラヂオ」。ゲストはMusic Theater Group ” t u t t i Y “の今期〈天国と地獄〉でヴィーナス役(7/15土曜日キャスト)で挑む深澤桂子さん。桂子さんは真珠のスペシャリストでもあり、コンサートの[文化コーナー]では真珠の豆知識を沢山伝授してくださいました。プログラムはお二人のユニット『月と堀』による昭和歌謡中心に、ヒキモノガタリ「海に光るつぼ」も堪能。チャンティーさんとユニットを組むだけあり、桂子さんのハモリも絶妙。お二人のバランスとあったかい歌声に心身ともに癒されました。イタリアンAKKOの特製ボックスは真珠にちなんだ内容。美味しかった!

 

キングスウェルでの温かな歌曲演奏に包まれた心地良い時間のあと、『月と堀』お二人の歌(飛び入りゲストの「恵祐」さんの演奏も)素敵だったのはもちろんのこと、自然に会場の人々の顔がほころんで、人の繋がりって財産だなぁと思ったのとここまで笑顔にしてくれるのは音楽だからこそと、はしごした2つの素敵な演奏会に参加して強く感じたのでした。

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Seika Kawaguchi

声楽家。山梨県甲府市出身。新潟大学教育学部、同大学院教育学研究科にて声楽を専攻した後、渡欧。オランダ王立音楽院のソロ声楽科で学び、国家演奏家資格を取得し卒業。フランス・ドイツ歌曲を中心に、バロック声楽曲、宗教曲、現代曲まで幅広いレパートリーを持ち、国内外で演奏活動を行っている。

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