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シューベルティアーデ終演しました

フォルテピアノが誘うシューベルティアーデ in 山梨
終演しました!

シューベルティアーデ終演しました

満席の会場参加の皆様、ライブ配信をお申し込みくださった大勢の皆様、ありがとうございました。

1枚目は終演後の出演者記念写真。

2枚目はリハーサルの様子。
フォルテピアノの後ろにびしょびしょに濡らしたタオルを干しています。休憩中もステマネの夫がいきなりステージをモップがけして会場の皆さんは”???”だったことでしょう。後半のピアノ五重奏でも、楽章ごと、いやそれよりもっと細かい単位で弦楽器がチューニングしていましたね。

現代ピアノも環境によっては一瞬でピッチが狂うけれど、フォルテピアノはその比ではない。どの楽器もダメにしてはならないけれど、昨日のフォルテピアノにとって、いつもと違う環境に運ばれることがどれだけリスクがあるか。そういう意味でも、所有者の平井千絵さんにとって一大決心の企画だったのです。だからもう簡単には出来ない。昨日会場で聴けたこと、ライブ配信をこれから一週間の猶予で視聴できることは、とても尊いんです。

なぜ、わざわざその楽器を、そんなリスクを負って使用したのか。

それは聴いて、きっと理解してくださったか、と。

その楽器の価値を演奏で示せなければ何の意味もない。一度の失敗で二度と戻らないお客様がいるばかりか、真逆の(負の)イメージを広げることにもなりかねない。どんな素晴らしい奏者でも会場が足を引っ張ることもあるし、環境は最高なのに演奏で台無しにすることもある。

昨日の出演者は、最高の布陣だったと思います。

ppとfを巧みに歌い分け、伸びやかに、そして神秘的で美しいシューベルトの世界をも巧みに歌われたテノールの片野 耕喜さん。

圧倒的な歌唱で、会場を包み込むように芸術を示してくださったバリトンの吉江忠男さん。千絵さんは吉江先生を「フォーグルと重なる」と言っていました。〈冬の旅〉を初演し、シューベルトの作品を積極的に紹介し続けた約30歳年上の友人です。

ソリストと言っても良い技巧的なヴァイオリンパートをフォルテピアノと寄り添うように、滑らかに美しく演奏された丸山 韶さん。

その丸山さんとの協奏も絶妙なバランスで、深いヴィオラの音を軽やかに会場に届けてくださった小玉 安奈さん。

円熟味ある、深いチェロの音色で、全体のアンサンブルを素晴らしく引き締めてくださった懸田 貴嗣さん。

最低音で全体のアンサンブルを支え、躍動感あふれる演奏で魅了してくださったコントラバスの諸岡 典経さん。

そして2時間フルコンサートを弾きっぱなし、全ての演奏の大成功は平井 千絵さんなくしては不可能でした。どんな時も曲の世界に共演者と聴き手を誘ってくれる、素晴らしいピアニスト。ありがとう。

本当は…昨日の会場ですらフォルテピアノにとっては大きいのです。弦楽器奏者の方々も全体に渡りフォルテピアノに寄り添うように音量を我慢しつつ(そのおかげでpとfの対比も素晴らしかった)さらにお客様が入った本番は、不思議と、フォルテピアノ以外の楽器の音だけ吸われたかなと思うくらい、リハーサルよりバランスが良くなり。

採算を取るためには120席ではとても足りません。でも私は室内楽を100-150席でやりたい。しかも昨日よりもっと近い距離で。目指すはアンコールで共演者がピアノを囲んで聴いた距離。添付したシューベルティアーデの絵のように。だからそんなホールを手に入れたいのです。皆んなが通りかかりやすい甲府近辺に。それなりに高い天井で音が響きやすく100-150席でひしめき合って聴ける環境で、控室、トイレ、最低100台の駐車場があり、湿度温度が保たれる場所がもしあれば新築する必要はないのです。

その話はさておき。
キングスウェルは最高の音楽ホールです。
まず入っただけで気分が上がる。
そう感じさせてくれる場所は日本では本当に少ない。

それからこれは声を大にして言いたいのだけれど、社長ご夫妻、スタッフ、一人残らず気持ちの良い対応をしてくださること。私はキングスウェルで嫌な思いを一度もしたことがない。これって凄いことではないでしょうか。いつも頭が下がり、背筋が正されます。そういう意味でも山梨が誇れる場所だと思います。

さて、長くなりましたが。

昨日のシューベルティアーデは私の序章です。
以下でシェアしたFacebook投稿を書かれた橋本大輔さんが今回の企画の意図を全て汲み取ってくださいました。

シューベルティアーデ終演しました

https://www.facebook.com/100013484371905/posts/1369609726831827/?d=n

ここから発展させていきます。

来年は会場の選択肢を広げ、皆様あっと言う場所で企画の可能性が出ています。近いうちに発表できるかな?

今回ライブ配信で、かなりの反響を得ました。最高のライブ配信スタッフ野武 大誠さん、齊藤 勇貴さんに恵まれました。このチームなら、ライブ配信でもお客様が大満足してくれることが証明されました。

時代に合わせて。

内容と環境にベストを尽くしたリアル参加と。
リアル参加が出来ない方にも十分に満足いただけるライブ配信を。

生きている限り、突き抜けていきたいです。

フォルテピアノが誘うシューベルティアーデ in 山梨
2021年12月22日(水) キングスウェル ホール&ガーデン&レストラン

プログラム
フランツ・シューベルト Franz Schubert (1797-1928)
野ばら* Heidenröslein Op.3-3 D257
春に * Im Frühling Op.101-1 D882
彼女がここにいたことを !** Dass sie hier gewesen! Op.59-2 D775
鱒 ** Die Forelle Op.32 D550
夜と夢** Nacht und Träume Op.43-2 D827
即興曲集 より[フォルテピアノ ソロ] 第1番、第4番 Nr.1 und Nr.4 aus Impromptus Op.142 D935
さすらい人 * Der Wanderer Op.4-1 D489 祈り* GebetOp.90-3 D899(即興曲のイェルク・デームスによる作詞・編曲)

休 憩
ピアノ五重奏曲 イ長調「鱒」
Klavierquintett A-dur Op.114 D.667 “Die Forelle”
第 1 楽章 アレグロ・ヴィヴァーチェ Allegro vivace
第 2 楽章 アンダンテ Andante
第 3 楽章 スケルツォ – プレスト Scherzo – Presto
第 4 楽章 アンダンティーノ – アレグレット Andantino – Allegretto 第 5 楽章 アレグロ・ジュスト Allegro giusto

【演奏】
平井千絵 フォルテピアノ
川口聖加 ソプラノ * 片野耕喜 テノール ** 吉江忠男 バリトン ***
丸山韶 ヴァイオリン 小玉安奈 ヴィオラ 懸田貴嗣 チェロ 諸岡典経 コントラバス

【使用楽器】
M. ローゼンベルガー(1766-1832)が 1820 年に製作した オリジナルのフォルテピアノ[平井千絵 所有]

【ライブ配信スタッフ】
野武大誠、齊藤勇貴

【アクセサリー提供(川口聖加用)】
Canape(渡邉 佳苗)アクセサリーが乱れたまま撮影して反省…ごめんなさい

【マネジメント】
合同会社ナーブル音楽企画

【主催】
フォルテピアノを広める会

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Seika Kawaguchi

声楽家。山梨県甲府市出身。新潟大学教育学部、同大学院教育学研究科にて声楽を専攻した後、渡欧。オランダ王立音楽院のソロ声楽科で学び、国家演奏家資格を取得し卒業。フランス・ドイツ歌曲を中心に、バロック声楽曲、宗教曲、現代曲まで幅広いレパートリーを持ち、国内外で演奏活動を行っている。

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